連合国の11カ国で構成される極東軍事委員会の発足を前にして、
GHQ主導を望むマ元帥、国体護持を望む日本側と利害一致という
占領下による憲法制定が、「ハーグ陸戦法規」違反であり、無効であるといえる。
改憲することにより、レジテマシーを付与追認することになるが、
護憲派と改憲派との了解事項として、効力論の議論はしない閉塞感と
「国民主権」「基本的人権」といった革命思想に良くも悪くも汚染され、
今日、民族としての思考停止状態に陥ってしまっているのだろう。
「吉田ドクトリン」により、冷戦下、朝鮮戦争、ベトナム戦争等、
日本からは派兵せずに済んだことを商人国家に成り下がったとの言説もあろうが、
私は、冷戦下において、敗戦国民がいいように利用され戦地に送られるのを
防いだのだから、冷戦下までは正解だったという考えに同意する。
日本史2670年の、約65年が、占領憲法を戴いているという異常状態を
甘受しているのだから、一旦は部分的な「改憲」であっても、
2段構えとする方が、理解も得やすいのだろうが、現実的には、「3分の2」であって、
近隣国の平和に対する態度や公正、信義なぞ信用できない以上、「2分の1」の路線が正論であろう。